アート×動物の幻想空間で
水辺のサファリ大冒険
- 約650mの川沿いに動物や水鳥が生息するサファリ体験
- 昼間の水辺を船で巡る!動物たちが息づく不思議な冒険
- 約200種類の絶滅危惧種を含む生物が平面絵画として空間に設置放牧
- 水辺からしか発見できないエリアにも動物が出現
実施場所
東横堀川(高麗橋から本町橋まで)
実施期間
2025年6月1日(日)~2026年2月頃
演出時間
期間中常設
水辺のサファリパーク探検ツアー
東横堀川の約650mにわたるエリアを舞台に、
アートと自然が融合した新しい体験を提供するプロジェクト。
井上信太氏が手掛けた作品は、絶滅危惧種を含む約200種類の生物を平面絵画として川沿いに放牧し、
空間そのものが一時的にサファリパークに変わります。
水辺の特定エリアに隠された動物たちを船に乗って探索できるほか、
動物たちが移動するような空間構成や新たな生物の出現も予定されています。
昼間でも楽しめる特別な演出で、心躍るひとときをご体験ください。
Concept
コンセプト
水が町の中をくまなく巡り、どこまでも繋がり、人や物資の往来、文化、情報の交流が盛んに行われてきた。
大昔、四つの大きな川辺に文明が起こったように、水の都も水とともに進化、発展を重ねてきた。水は人間の知恵と創造力をどんどん膨らませ、川から川へ、海から海へ、陸から陸へ、今では地球上のほとんどを人間の文明で覆うようになる。
しかし、人間社会の発展によって、僕たちと同じように、水とともに暮らしていた多種多様な生物たちは、住処を追われ少しずつ姿を消していった。
この世界には多種多様な生物が存在している。ほ乳類、鳥類、魚類、昆虫類、微生物、そして人類。そして植物や自然環境(水、空気、土壌など)もある関係性において絶妙に環境関係を維持している。その中で、生物のある種が絶滅する事は、地球の生命の歴史において、数多く繰り返す事象である。
しかし、現在、地球上で人間社会が増大する事で、弱いモノが追いやられ、人間活動が生物環境に与える影響は無視できないほど大きく、それによる種の絶滅も発生してきている。
今後、地球が大きく変容し、全ての生物が共存共栄し、新しい社会のあり方も考えるきっかけになるプロジェクトが必要とされている。水を制するために川にダムを作り、水辺を埋め立て陸を作り、川の方向を変える、海の形をも変える。万物の源である水が、次第に人間の、人間だけのものとなろうとしている。
人は人が生きやすい世界を作るため、ひたむきに進化に挑み続けてきた。しかし気付けば、社会ばかりが進化し膨れ上がり、利益、利便と引き換えに、破壊と汚染を繰り返し、毒まで散蒔こうとしている。合理主義、個人主義が進み、他種生物を追いやってきたように、自身以外は顧みない、他者を追いやる世界になろうとしている。生きやすい世界に向かっていたはずが、人間自らが危機を感知する程に、人間自らが人間を追いやる、生きにくい世界になろうとしている。
本来ならば、水の周りは、生き物達が集まり、生命が循環し、多様な生命が交流しながら育っていく場所である。水だけではない。山も空も陸も空気も。全ては、全ての生命のためのものである。東横堀に集まる生き物達は、姿を消してしまった種や、住処を追われ絶滅に瀕している種である。
多くの生き物達が地球から存在を消し、地球は少しずつバランスを崩していく。繰り返される自然災害、異常気象はバランスを崩した地球のSOSなのかもしれない。僕たち人間も含めた全ての生命が、そしてこの地球が、平等に循環発展していく次の世界を目指す時が来たのではないだろうか。
かつて、未知の世界を切り開いてきたこの大阪で、次の世界へ向かう一歩を少しでも踏み出したいと考えている。
サファリパークプロジェクトのコンセプトを背景に、各々の視点で実際にご覧頂き
「いのちをテーマ」に感じて頂ければと思います。







井上 信太
(美術家)大阪府出身、京都在住。羊飼いプロジェクトを中心に国内外で多数の展覧会、ワークショップを開催。 近年は、多領域のアーティストとのコラボレーション、劇場、能舞台、茶室など新しい空間での平面構築を積極的に取り組み、次世代平面表現の可能性を探っている。 毎年5,000人以上の子どもたちと、表現の遊び空間を伝えるポストワークショップを提言、推進。